「地域×デザイン」のお祭りが示すヒント
こんにちは!
ここ数年、全国各地で「○○デザインフェア」「△△クリエイティブウィーク」といった名前のイベントが増えています。歴史ある城下町でも港町でも、地元の工芸・食文化・まち並みをデザインの力で再解釈し、観光客だけでなく住民自身にとっても新しい発見を生む──そんな取り組みが各地で続々と始まっているんです。
今回お届けするのは、イベントのしくみや舞台裏で使われたブランディング手法のレポートです。
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「地元の魅力を見つめ直したいけど、何から始めれば?」
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「デザインと観光を結び付ける実践例が知りたい」
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「イベントを一過性で終わらせず経済循環につなげるコツは?」
こんな疑問を持つ方のヒントになればうれしいです。文章は気軽に読める口語調、ボリュームは約 5,000 字。さて、どんなアイデアが隠れているでしょうか?
1.イベント全体像──“まち全体が会場”の設計図
お祭りの正式名称はここでは控えますが、開催地は海と山に挟まれた城下町。主催は観光・商工・文化 NPO が連合した実行委員会で、自治体は後方支援に徹する形です。期間は 10 日間。以下のように**「点」ではなく「面」で体験が広がる構成**が特徴でした。
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メイン拠点…旧城郭エリアの芝生広場(クラフトマーケット/ワークショップ)
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サテライト…商店街の空き店舗、寺社境内、港の倉庫、古民家ギャラリー
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移動導線…来場者が自然に回遊できるよう、スタンプラリーと AR ナビを併用
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オンライン連携…トークセッションや作品販売は配信プラットフォームでも実施
この「分散+回遊」設計のおかげで、来場者が広範囲に流れ、飲食店や土産物店の売上も底上げされました。単独会場に人を詰め込むスタイルだと混雑対策に追われがちですが、まち全体をギャラリーに見立てれば密を避けつつ滞在時間を延ばせるわけです。
2.地域資源の棚卸しと再編集
イベント企画段階では、まず**「地域資源の棚卸しシート」**を作成したそうです。項目は次の四つ。
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歴史・文化(城、文学、祭り、伝統工芸 など)
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自然・景観(海、山、川、温泉、星空 など)
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産業・食(農産物、水産物、加工食品、酒蔵 など)
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人・コミュニティ(職人、若手クリエイター、まち歩きガイド など)
各項目で「放っておくと消えそうな資源」「磨けば光る資源」をリストアップし、どの資源をどのクリエイターと掛け合わせると化学反応が起こるかをブレスト。たとえば――
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漁港の古い倉庫 × プロジェクションマッピング
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梅の古木農園 × フレーバー研究家
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寺の書院 × キッズ向けインスタレーション
こうして生まれた企画は大小合わせて 100 近く。すべてを実施すると運営が回らないため、**「来場者動線」「予算」「安全管理」「話題性」**の 4 軸で優先度を付け、最終的に 50 企画ほどに絞り込んだそうです。
3.ビジュアル・アイデンティティは「伝統+余白」
イベントロゴは手描きの筆文字とミニマルな幾何学を組み合わせたデザイン。配色は「瓦屋根を思わせる濃いグレー」と「海の深いブルー」。そこにアクセントで光を連想させるクリーム色を一滴加えています。
「伝統の重みを片面に置きつつ、もう片面に“余白”を用意して来場者自身のストーリーを入り込ませたかった」(担当アートディレクター談)
このビジュアルはポスターやチラシはもちろん、公式サイト、グッズ、会場サイン、スタッフ T シャツに至るまで徹底的に統一。来場者は町を歩くたび同じ色と形に出会い、「今まさにイベントの世界にいる」という没入感が醸成されました。
4.プログラム別ハイライト
4-1 クラフトマーケット
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伝統工芸職人と若手デザイナーの合同ブース
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会期中に新作プロトタイプの投票企画 → 上位作品はクラウドファンディングへ
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現場決済はすべてキャッシュレス化し、職人の負担を軽減
4-2 ポップアップフード
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空き店舗を 1 週間限定で「地域食材ラボ」に改装
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梅・柑橘・魚介をテーマに 3 チームが新商品を開発し、即売
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フードロス対策として、売れ残り食材は夜のサイドイベント「まかないバー」で活用
4-3 ナイトプログラム
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城跡の石垣をスクリーンに見立てたライトアップ
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地元バンド+ VJ によるライブで若年層を呼び込み
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終演後は駅前 2 次会エリアへ誘導する「光のライン」を電柱に装飾
4-4 オンライン連携
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トークセッションは動画配信+同時クラウドレコーディング
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海外在住の日本文化ファン向けに英語字幕を実装
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SNS ハッシュタグを 1 つに統一し、UGC(一般投稿)を公式サイトへ自動収集
5.運営のポイント5つ
ポイント | 解説 |
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1. 予算の分散管理 | 中核コンテンツに重点配分、サテライトは協賛・物販収益で回す |
2. ボランティア育成 | 開催 3 か月前からガイド講習、終了後も街歩きツアーで継続活用 |
3. データ計測 | 来場者数だけでなく「滞在時間」「商店街売上」「SNS 投稿数」を指標化 |
4. 環境配慮 | リユースカップ制、再生紙パンフ、公共交通促進キャンペーン |
5. 次年度への布石 | プロトタイプ商品を常設店で販売、若手クリエイターをマッチング |
6.数字では測れない “副次的効果”
イベント後のアンケートで印象的だったコメントをいくつか紹介します。
- 「地元に住んで 30 年、こんなに歩き回ったのは初めて」
- 「手を動かす職人さんと直接話したら、商品を見る目が変わった」
- 「閉店した空き店舗がポップアップで生き返り、常設店として再オープンした」
つまり、地域外からの経済効果に加え、「住民の自己肯定感向上」や「空き資源の再稼働」が長期的な財産になっているというわけです。
7.あなたの地域で活かすチェックリスト
- 棚卸しは細かく・大胆に
- “よく知られた観光資源”の陰に埋もれた小ネタを拾う
- ビジュアルは “らしさ+余白”
- 古臭さと幼稚さの中間を狙うとちょうどいい
- 回遊導線を必ず描く
- 「10 分歩くごとに発見がある」体験設計
- データを取って次に活かす
- どこで立ち止まり、何を買い、どこで投稿したか
- 単発で終わらせない出口戦略
- 商品化・常設化・教育プログラム化
まとめ──デザインは“地域の鏡”になる
紙面やスクリーンで見るデザインは平面的に思えますが、地域の文脈を映し出す鏡でもあります。今回紹介した「地域デザインウィーク(仮)」のケースでは、
- 町全体を舞台に
- 伝統と現代を往復しながら
- 住民から観光客まで巻き込み
- データで効果を測り
- 翌年にアップデート
というサイクルを回すことで、着実に地域の価値を高めていました。
あなたのまちに眠る“まだ名前の付いていない魅力”は何でしょう? イベントを通じて鏡に映し、磨き上げ、次の世代へ手渡す──そんな挑戦のヒントとして、本稿が役立てば幸いです。
※本記事は複数地域の事例を再構成したフィクション要素を含みます。団体名・数値は一般化してあり、実在の組織・イベントとは直接の関係がありません。

はじめに──初めての小田原でも迷わないアクセス術
こんにちは!
「イベントに行きたいけれど、土地勘がなくて不安…」という声をよく耳にします。とくに小田原は観光名所が点在し、電車・車・バス・徒歩など移動手段が豊富だからこそ、かえって迷ってしまうことも。
そこで本記事では、小田原市内でよく使われる主要会場(城址公園エリア、市民会館エリア、小田原アリーナエリア)を想定し、公共交通と車の両面から「実際にたどり着きやすいルート」をまとめました。当日までの最終確認にお役立てください。
1.電車派におすすめ!小田原駅からのスマートルート
◆ 首都圏から小田原駅まで
東京駅発
東海道新幹線〈こだま〉で最短 35 分JR 東海道線快速アクティーで約 90 分
新宿駅発
小田急ロマンスカー(特急)で約 70 分快速急行は約 95 分
横浜駅発
JR 東海道線で約 40 分
平日朝は通勤利用が多く、特に新宿→小田原の小田急線は座席指定のロマンスカーを選ぶと快適です。土休日の午前中は箱根・熱海方面の観光客が増えるため、一本早い電車を選ぶと安心です。
◆ 小田原駅到着後
改札はひとつですが、東口と西口で動線が大きく変わります。城址公園や市民会館など中心市街地のイベントは 東口が最短。小田原アリーナや郊外型イベントは西口バスターミナルから専用バスが出る場合もあります。
目的地 | 駅からの目安 | 移動手段 |
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城址公園 二の丸広場 | 徒歩 12〜15 分 | 歩きやすいフラットルート |
市民会館&文化会館 | 徒歩 10 分 | 雨天はタクシー約 700 円〜 |
小田原アリーナ | 路線バス 15 分+徒歩 | 東口 1番のりば、日中 15〜20 分間隔 |
バス運行情報 は「バスナビ・小田原」でリアルタイム検索が可能です(Web 版/アプリ)。行列ができるイベント日は臨時便が設定されることもあるので、公式発表をチェックしてください。
2.徒歩で城下町を満喫!東口発・地元民ルート
「Google マップ最短」より混雑を避けたい方へ
- 改札を出て右手の 東口階段 を下りる
- ファミリーマート脇の横断歩道を渡り、城址公園方向の案内板を確認
- 大通りをあえて外れ、ホテル前の細道を直進(観光客が少ない抜け道)
- 三の丸広場の松並木が視界に入ったら右へ折れ、文学館前を通過
- 二の丸広場または天守閣下の石段に到着
このルートなら、人波を避けつつ 駅から 10 分強 で会場入りできます。途中に地元ベーカリーや甘味処があり、おみやげ探しも同時に楽しめます。
3.クルマ派は駐車場選びがカギ!最新料金と混雑傾向
小田原城周辺は慢性的に台数不足気味です。確実に停めたい場合は、開場 1 時間前を目標に市街へ入るのが鉄則です。
駐車場 | 収容目安 | 料金(2025/6 調査) | コメント |
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城址公園駐車場 | 約 250 台 | 1h 300 円/30 分毎 100 円 | 9 時前満車が多い |
三の丸駐車場 | 約 120 台 | 同上 | 公園北側、歩道整備済 |
市役所本館地下* | 約 150 台 | 土日祝 1 回 500 円 | イベント時のみ開放 |
商業施設併設(東口) | 300〜400 台規模 | 60 分 400 円(買物割引あり) | 上限料金は施設により異なる |
*市役所の一般開放日は催事により変動。必ず市公式ページでご確認ください。
会場公式が案内する 臨時駐車場(郊外学校の校庭など)が設定されるケースも増えています。ナビ目的地は主催者指定地点を優先し、到着後に誘導スタッフの案内に従いましょう。
4.コスパ重視ならバス&レンタサイクル
◆ 路線バス
- 小田原駅東口 1・2番のりばから市内各所へ 10〜20 分間隔
- 運賃は 190〜240 円が中心(IC カード利用可)
観光ピーク時は道路渋滞で遅延しがちですが、臨時バスや直通シャトル が別ダイヤで動く場合は大幅な時短になります。公式発表を要チェックです。
◆ レンタサイクル
- 普通自転車:1日 500 円
- 電動アシスト・クロスバイク:1日 1,000 円
- 貸出/返却:観光案内所横(~16:30 まで)
坂の少ない海側エリアは自転車との相性が抜群です。
花見や海鮮ランチなど、会場前後に回り道をしたい方にぴったり。ただし夕方 16:30 が返却締切なので、ご予定によっては利用が難しい点にご注意ください。
5.時間帯別・おすすめ移動プラン
時間帯 | 想定リスク | 推奨プラン |
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7:00〜9:00 | 通勤ラッシュ/下り列車混雑 | 電車+徒歩。座りたい人は1本早める |
10:00〜15:00 | 観光客ピーク・駐車場満車 | バスまたは自転車でスムーズに分散移動 |
16:00〜20:00 | 夕方渋滞・帰りの上り列車混雑 | タクシー短距離利用+早めの帰路確保 |
23:00 以降 | 終電済・道路空き | 宿泊 or 事前タクシー予約が無難 |
大型イベント(梅まつり・花火大会など)は、上表の傾向がさらに顕著になります。到着目標は開演 60 分前 を目安にすると、物販や飲食ブースもゆっくり楽しめますよ。
まとめ──「早め+公式確認」で安心のイベントデー
- 小田原駅は 3 路線&新幹線が止まるので電車が基本的に最速
- 徒歩・バス・自転車を組み合わせると渋滞ストレス軽減
- クルマは朝イチ入庫 or 臨時駐車場が鉄板
- 最新時刻・料金はイベント公式/市公式の案内が最終判断
これらを押さえておけば、初開催の会場でもスムーズにたどり着けます。時間に余裕を持って到着し、思いきりイベントを楽しんできてくださいね!
※本稿は 2025 年 6 月時点で公開されている交通事業者・小田原市公式サイトの料金表・時刻表を参照し、筆者が現地確認した情報を加味して作成しました。料金・ダイヤは変更される場合がありますので、ご利用前に必ず公式情報をご確認ください。
はじめに──忙しい平日に「余白」を足す方法
こんにちは。満員電車と終わらないタスクに追われ、「このままじゃ心が擦切れそうだ」と感じたことはありませんか? 私も以前はそうでした。けれど今は、平日は都内で働き、週末は海と山に囲まれた街へ通う生活を続けることで、心身のバランスが大きく変わりました。 完全移住ではなく「週末だけ地域と関わる」——そんな二拠点ライフだからこそ得られる充実感を、体験談を交えてお届けします。
1.週末の小さな旅が、地域と自分を変える
私が通う海沿いの城下町までは、新幹線なら 30 分少々、在来線でも 90 分ほど。金曜夜に東京を出発し、日曜の夕方に戻るリズムは想像以上に負担が少なく、「遠足の前夜」のようなワクワク感を毎週味わえます。 到着すると、まず夜の海を散歩。潮風を深呼吸するだけで、平日に背負った緊張がふっとほどけるのを感じます。
2.週末ボランティアで見つけた地域の魅力
この街には、自治体やNPOが企画する週末ボランティアが豊富にあります。
- 海岸クリーンアップ――ゴミ拾い後に見る夕焼けは格別です。
- 梅林やみかん畑の手入れ――農作業が初めてでも丁寧に教えてもらえます。
- 歴史地区のまち歩きガイド――観光客に地元の物語を伝える役割です。
どれも半日~1日単位の活動で、初回から気軽に参加できます。共通しているのは「人と人がすぐにつながる」空気感。都会で隣人の顔を知らない暮らしをしていると、その温かさに驚きます。
3.自分のスキルが思わぬ形で役立つ
私はデザインが趣味で、最初は畑仕事だけのつもりでした。ところが「イベントのチラシを手伝ってほしい」と声を掛けられ、週末の合間にポスターを制作。 地元の印刷所が仕上げてくれたA2ポスターは想像以上に好評で、街角に自分のデザインが貼られた瞬間、言葉にできない喜びを覚えました。 こうした“小さな特技”が地域の役に立つと、自分の仕事や趣味へのモチベーションも高まります。
4.空き家がカフェになるまで──プロジェクト参加記
ある週末、自治体主催の地域プロジェクトに参加しました。テーマは空き家活用。築 60 年の町家を改装し、コミュニティカフェとして蘇らせる試みです。
・最初は掃除と壁の塗り直し
・次にメニューブックのデザイン
・最後にオープンイベント用のスタンプラリーを企画 と、週末ごとに関わり続けるうち、店には地元の常連や観光客が集まりはじめました。いまも月1回のペースで手伝いに通っていますが、「新しい居場所ができた」という安心感は何ものにも代えがたい財産です。
5.週末農家として学んだこと
高齢化で手入れが行き届かないみかん畑のサポートにも参加しています。剪定ハサミの握り方から教わり、収穫期には早朝から作業。 採れた果実は学校給食に寄付されたり、都市部のマルシェで販売されたり。自分が関わった作物が誰かの食卓に届く過程を知ると、食事への向き合い方も変わります。 農家さんは「週末だけでも本当に助かる」と笑顔。都会では味わえない手応えがここにはあります。
6.二拠点生活を続けるためのコツ
- 交通手段を固定する 新幹線回数券や在来線のフリーパスを活用し、費用を平準化。
- 荷物は現地に置く 作業着や長靴は貸倉庫や知人宅に保管し、身軽に往復。
- 宿は“顔が見える”場所を選ぶ ゲストハウスや素泊まりの民宿に常連になると、地域情報が自然に入ります。
- 休む週末も作る 活動が楽しくても無理は禁物。月に一度は何もしない週を設定。
7.得たものは「肩書きのないつながり」
都会での肩書きや職種は、ここではほとんど関係ありません。
畑で鍬を振るえばみんな同じ見習い、海岸でゴミを拾えば仲間。
そうした肩書きのないフラットな人間関係こそ、週末二拠点生活の最大の魅力だと感じています。
まとめ──週末の電車に乗るだけで始まる地方創生
本稿で紹介したのは、あくまで一つの街での体験ですが、「週末だけ地域と関わる」仕組みは他の地方都市にも広がり始めています。 デザイン・IT・農業・ガイド…どんなスキルでも構いません。あなたの「得意」や「好き」が、地域では貴重な力になるかもしれません。 まずは金曜の仕事終わりに電車へ飛び乗り、土曜の朝を海や山のそばで迎えてみてください。 きっと、これまで気づかなかった自分と出会えるはずです。
※この記事は 2025 年 6 月時点の体験談と公開情報をもとに再構成しています。本文では具体的な団体名・施策名を一般名詞に置き換え、未確認情報は除外しました。
はじめに──デザインはだれのもの?
こんにちは。チラシやウェブサイト、ショップカードや商品パッケージ… 私たちの日常は思った以上に「デザイン」であふれています。
とはいえ、地方の小さなまちでは「プロに頼むのはハードルが高い」「費用感が分からない」と、デザイン活用が置き去りになるケースも少なくありません。 そんな現状を変えようと、無料デザイン相談を入り口にした新しい拠点が立ち上がりました。本稿では、その取り組み全体像と相談を活かすコツを、ご紹介します。
1.無料相談で何ができる?
相談会のテーマは大きく分けて三つあります。
- 販促物の見直し──ショップカード・チラシ・ポスターなど紙媒体のブラッシュアップ
- ウェブ・SNS整備──公式サイトのリニューアル、Instagram の運用アドバイスなど
- 店舗・商品ブランディング──パッケージや店内サインの統一デザイン提案
「何から話せばいいか分からない」という方がほとんどなので、ヒアリングでは
- いま困っていること
- ターゲット顧客
- 理想的なゴール
の三点をざっくり共有するだけでOKです。相談時間は約60分、初回は完全無料で、追加提案が必要な場合のみ見積もりという仕組みになっています。
2.どんな人が相談に乗ってくれる?
拠点には、グラフィックデザイナー・ウェブエンジニア・写真家・建築内装デザイナーなど多ジャンルのクリエイターが登録しています。地域出身者と移住組が半々くらいで、「地元の空気を分かっている」視点と「外から見た客観性」を併せ持つバランスが特徴です。
月一回の「クリエイター交流日」には登録メンバーが集まり、案件を共有したり共同プロジェクトを立ち上げたりと、横の連携も活発です。
3.相談から実装までの流れ
- ヒアリング(60 分) 課題・要望を整理し、方向性をざっくり決定。
- ラフ提案(1〜2 週間) 色やレイアウトのたたき台を提示。ここまでは無料。
- 導入プランニング 具体的なデザイン・制作費用・スケジュールを提示。
- 制作・納品 地元印刷会社やウェブ制作会社と連携しながら進行。
- アフターフォロー アクセス解析や売り場での反応を見ながら微調整。
4.相談を活用した3つのケーススタディ
Case A:菓子店のパッケージ刷新
● 課題:創業100年以上の和菓子店、包装が昔のままで若年層に届かない。
● 相談→提案:伝統モチーフを残しつつ色数を絞り、手に取った瞬間に
「和でもあり、モダンでもある」印象を演出。
● 結果:リニューアル後3か月で新規客比率が上昇。SNS での投稿数も増え、ギフト需要が拡大。
Case B:古民家カフェの看板と店内サイン
● 課題:通りから店が分かりにくく、入店ハードルが高い。
● 相談→提案:通りに対して斜めに配置された建物の特性を活かし、
視認性の高いロゴ入り旗と道案内ピクトを作成。
● 結果:散策中の観光客が立ち寄りやすくなり、休日の客数が約 1.5 倍に。
Case C:オンライン中心の農園ブランディング
● 課題:地方発送のEC サイトを立ち上げたが、ブランドイメージが伝わらない。
● 相談→提案:畑の四季を撮影した写真とイラストを組み合わせ、
ストーリー仕立ての商品ページを制作。
● 結果:リピーター率が向上、県外からの定期購入が増加。
5.無料相談前に整えておくと良い3つのこと
- 現状が分かる資料 既存のロゴ・チラシ・サイトURL・売り場写真など。
- 理想のイメージ Pinterest や Instagram で「好きだ」と思う参考例。
- 優先順位 「まずは看板だけ直したい」「EC を先に立ち上げたい」など。 限られた予算でも効果を出すための道しるべになります。
6.拠点のこれから──点を面につなぐ地域デザイン
無料相談の枠組みは“点”のサポートですが、運営スタッフは
「いずれは街全体の景観や観光導線を面としてデザインしたい」と語ります。
具体的には、
- 歴史地区の案内サインを共通デザインに統一
- 地元食材ロゴやカラーを統一し、土産物の世界観を揃える
- 周辺市町と連携した広域周遊マップを作成
などの構想が進行中とのこと。小さな無料相談が、地域ブランディング全体へ広がる足がかりになりそうです。
まとめ──「相談してみる」から変化は始まる
デザインは特別なものではなく、日常を少しだけ良くする道具です。
「看板の色を変えたい」「SNS 用に写真を撮りたい」そんな小さなきっかけが、まち全体の魅力につながるかもしれません。
無料相談という門戸が開かれた今、まずは気軽に話してみませんか? あなたのアイデアとプロの視点が交差したとき、新しい小田原──あるいはあなたのまち──の姿が見えてくるはずです。
※本稿は 2025 年 6 月時点で公開されている一般情報をもとに再構成しました。具体的な社名・数値は取材時点で確認できた内容のみ使用し、未確認情報は割愛しています。
はじめに──そのチラシ、実は“小さな宝物”かもしれません
こんにちは。みなさんはイベントが終わったあと、チラシをどうしていますか?
用が済んだら捨ててしまう方が多いと思いますが、小田原のイベントチラシは「地域の歴史や文化を映すミニポスター」として、実は集めがいのあるアイテムです。
本稿では、小田原イベントチラシの魅力と集め方、そして長く楽しむための保存テクニックを、できるだけ確かな情報に絞ってご紹介します。
1.チラシが語る“小田原の四季”
小田原では一年を通じて多彩なイベントが開催されます。代表例を挙げると、
- 小田原城桜まつり
- 小田原ちょうちん夏まつり
- 曽我別所梅まつり
- 北条五代祭り
これらのチラシは開催年ごとに
・配色
・フォント
・メインビジュアル
が微妙に変化します。複数年を並べると、デザインの流行やスポンサーの変遷が一目瞭然で、「地域の年表」をめくるような面白さがあります。
2.どこで集める? 最新チラシ入手スポット
① 小田原駅観光案内所
駅改札を出て右手、定番イベントのチラシがほぼ網羅されています。
② HaRuNe小田原
地下街の各ショップ前ラックに、商店街独自イベントのチラシが豊富です。
③ 小田原市役所ロビー
市主催・後援イベントのチラシコーナーがあります。文化財公開や講演会など、観光サイトに載りにくい情報も拾えます。
④ 市立図書館 地域資料コーナー
過去の主要イベントチラシを保存しており、閲覧申請すればコピーが可能な場合も。
⑤ 文化施設・博物館
小田原城歴史見聞館や報徳博物館などは、展覧会や講座のチラシが充実しています。
3.チラシを長く楽しむための保存術
紙は「光」「湿気」「酸性」が大敵です。
- 保管ファイルは中性紙仕様を選ぶ
- 直射日光を避け、湿度40~60%の部屋に置く
- 額装する場合はUVカットガラスのフレームを使用
デジタル化もおすすめです。
スキャナーで300dpi以上の解像度で取り込み、
「開催年‐イベント名」のファイル名でクラウド保存すると検索性が向上します。
4.テーマ別に分類して“ミニ資料館”を作ろう
整理方法は大きく分けて三通りあります。
◆ 季節別ファイリング
「春=桜」「夏=海・祭り」「秋=芸術」「冬=イルミネーション」のように四季で分類。季節感の違いがひと目で楽しめます。
◆ イベント種別ファイリング
祭り・音楽・スポーツ・美術展などテーマごとに分類。自分の興味分野を深掘りしたい方におすすめです。
◆ 時系列ファイリング
同じイベントのチラシを
「1970年代→80年代→90年代→…」と並べると、ロゴやイラストの変遷が分かり、ちょっとしたデザイン年表になります。
5.集めたチラシを“見せて”楽しむ
保管するだけではもったいないので、お気に入りを額装して部屋に飾るのも一案です。
例えば鈴廣かまぼこ博物館のチラシは色彩が鮮やかでインテリア向き 小田原城天守閣リニューアル記念など節目のチラシは話のタネになります
イベント当日の写真を隣にレイアウトすると、思い出アルバム兼ウォールアートの完成です。
おわりに──「捨てる前に、もう一度」
小田原イベントチラシは、
① デザインの移り変わりを楽しむ
② 地域史をたどる手がかりにする
③ 将来の資料として残す
という三つの価値を秘めています。
次にチラシを手にしたときは、「これも小田原の文化を写す一枚かもしれない」と考えてみてください。コレクションを続けるほど、あなた自身が“歩く地域資料館”のような存在になります。
捨てずにとっておく――それだけで、未来の小田原ファンへの橋渡しになるかもしれません。
※本記事は2025年6月時点の公開情報と筆者取材に基づき執筆しました。チラシ収集は私的利用の範囲で行い、著作権にはご注意ください。
【小田原に恩返し:Uターン移住者が語る地域貢献のリアル】
序章──「やっぱり小田原っていいな」と思う毎日です
相模湾の潮風、箱根の山並み、そして何より人の温かさ。
Uターンして一年、私は日々「小田原って本当に暮らしやすい場所だな」と実感しています。東京で十年間働いた経験を地元に還元したいと思い立ち、思い切って戻ってきたのですが、移住生活は想像以上に発見と充実の連続です。ここでは、私が感じた小田原の魅力と地域に根ざした活動、そして移住を考えている方へのヒントをまとめてみます。口語体のまま、肩ひじ張らずにお読みください。
1.Uターンして気づいた小田原の“暮らしの豊かさ”
小田原で暮らす魅力を一言でいえば「ゆとり」です。
早朝、相模湾の水平線から昇る朝日を見ながらジョギングをする――都会ではあり得なかったぜいたくが、今では当たり前の日課になりました。週末は箱根の外輪山を軽くハイキングし、その帰りに農産物直売所へ立ち寄って季節の野菜を買って帰ります。夕食は早川漁港でその日の朝に水揚げされた魚を刺身でいただく。派手さこそありませんが、五感が満たされる生活です。
そして人とのつながり。市内中心部で改装された古民家のシェアオフィスに通い始めたことで、地元出身のクリエーターや首都圏からの移住者と自然に知り合いになりました。顔と名前が一致する関係が広がると、仕事も暮らしもぐっと楽になります。「都会では隣人の顔も分からなかったのに」と驚く毎日です。
2.移住者が語るリアルな暮らしと仕事のバランス
ここ数年、小田原ではテレワークを活用して移住する人が確かに増えています。週の半分は東京のオフィス、残りは小田原の自宅でリモート勤務という“二拠点型”を選ぶ友人も珍しくありません。市が運営するコワーキング拠点「ODAWARA INNOVATION LAB」はWi-Fiや会議スペースが充実しており、私もときどき利用しています。海まで徒歩圏内という立地なので、午前中にひと仕事終えたあと散歩がてら浜に出てリフレッシュ、という贅沢な働き方ができます。
また、家族連れで移住する人に聞くと「子どもが自然の中で伸び伸び育つ環境が何より」という声が多いです。市民農園で野菜づくりを体験できたり、地元NPOが運営する環境保全活動に親子で参加できたりと、学びの場が身近にある点は大きな魅力だと思います。
3.東京でのキャリアを地元にどう還元するか
私の場合、IT企業で習得したデジタルマーケティングの経験が思いがけず役立っています。たとえば老舗和菓子店から「オンライン販売を始めたい」と相談を受け、ECサイトの初期設計をボランティアでお手伝いしました。オープン直後から首都圏のお客さまを中心に注文が入り、店主さんがとても喜んでくださったのが忘れられません。
また、市内の中学校で月一回のプログラミング教室を開いています。都市部では珍しくない授業でも、地方ではまだまだ機会が限られています。子どもたちが「自分のアプリを作ってみたい!」と目を輝かせる姿は、活動を続ける大きなモチベーションになります。
4.恩返し一年目で見えてきた“小田原の宝”
小田原城址公園の凛とした早朝の空気、漁港で聞く波と船のエンジン音、季節ごとに変わる曽我梅林や足柄平野の色彩――離れていたときには気にも留めなかった風景が、今では人生の財産になっています。こうした “当たり前” の中にこそ地元の宝があると気づきました。
そこで私は、ボランティアガイドとして週末に観光案内所へ立ち、小田原の「もう一歩踏み込んだ楽しみ方」を紹介しています。例えば城下町の脇道に残る石垣や、報徳二宮神社周辺の知られざる絶景スポットなど、ガイドブックに大きく載らないネタを共有するのはとても楽しいです。
さらに、月例で開催される海岸清掃に参加しています。漁港の方に教わったのですが、「海を守ることが漁業を守ることにつながる」とのこと。汗をかきながら集めたゴミ袋の山を見て、地元を守る小さな一歩を実感します。
5.地域に根ざした仕事と暮らし――五年後に見えた課題と希望
Uターンして五年経った先輩たちに取材すると、「時間の使い方が変わった」という点で皆さん共通しています。仕事の合間に報徳の森を散策したり、夕方は家族と浜辺でサンセットを眺めたり。効率やスピードだけを追う生活から、“今ここ” を味わう暮らしへ価値観がシフトしたと言います。
一方で、観光動線が城周辺に偏りがちな課題や、中心商店街の空き店舗問題など、まちづくりのテーマも見えてきます。若手経営者たちは勉強会を開き、他地域の成功事例を学びながらトライアルイベントを企画中です。私はマーケティングの視点からチラシやSNS告知をサポートし、少しでも人の流れを生むお手伝いをしています。
結びに──「恩返し」は日常の延長線上にあります
小田原へのUターンは、単なる居住地の変更ではなく、自分のルーツを見つめ直す旅でした。帰ってきたつもりが、実は地元から多くの学びと喜びを受け取っている――それが正直な感想です。
都会で培ったスキルは、地方では想像以上に重宝されます。移住を考えている方は、まず自身の経験を棚卸しし、「何が地元の課題解決に使えそうか」をイメージしてみてください。大げさな“地域貢献プロジェクト”を立ち上げなくても、週末のボランティアや近所の子どもに勉強を教えるだけで十分な恩返しになると実感しています。
豊かな自然、深い歴史、そして温かい人々。小田原は暮らすほどに奥行きを感じるまちです。この地に興味を持ったあなたが、次に訪れたとき、あるいは移住を決めたとき、私の経験が少しでも参考になればうれしいです。
「地元をよくする」のではなく、「地元とともによくなっていく」。これからもそんな気持ちで、日々の暮らしと仕事を重ねていきます。
※本記事は2025年6月現在の取材と筆者体験をもとに執筆しました。固有名詞を出していない施設・プロジェクト名は、すべて一般名詞化しています。